ベビーカー

 まもなく2ヶ月になるLちゃんを初めてベビーカーに乗せて外出したと、息子の奥さんのうれしそうな報告がありました。家のすぐ近くの大学キャンパスに沿った桜といちょう並木の大通りを親子三人で散歩して楽しかったようで、幸せな光景が目に浮かびます。子どもをベビーカーに乗せて歩くというのは、新米パパママの憧れでもあるのでしょう。
 そのことで思い出すのが、新米おじいちゃんの私がやらかした失敗です。Yちゃんが生まれて娘と一緒に退院する日、私と妻と車で迎えに行って一緒に医療センターの一階に降りてきたとき、院内専用のベビーカーが沢山置いてあるところを発見。広い場所なので早速、生まれたての赤ん坊をこれに乗せて嬉々として歩き出したところに院内案内のボランティアさんが飛んできて、「まだベビーカーに乗せてはいけません。振動で脳に障害が出ることがありますよ」と注意を受けたのです。後で知りましたが、ベビーカーのスタートはやはり生後2ヶ月目頃からのほうが無難なようですので、息子夫婦のところはちょうど良いタイミングとなりました。
  振動といえば、ベビーカーを押して街に出ると、道路や建物がいかにまだバリアフリーではないか思い知らされます。特に車輪の小さなベビーカーだと2、3センチの段差にも前輪が抵抗を受け、ぎくしゃくすることがありますし、砂利混じりの柔らかいアスファルトの上なども大変。車いすや外国製のベビーカーのように後輪が大きいと、後輪を軸にして前輪を持ち上げて段差を越すのも楽ですが、前、後輪とも車輪が小さなベビーカーでは持ち上げにくくて難儀します。また、押しやすさという点ではベビーカーのフレームが頑丈であるほどガタつかずに良いのですが、その分重くなります。詳しく知っているわけではないのですが、国産のは軽いし荷物入れも多く付いているなど機能的ではあるのですが車輪が小さくてフレームも華奢なのが多く、外国製はその逆のようなイメージです。ちなみに息子夫婦のところは、アメリカ製の大きな車輪のを買ったとか。
 もうひとつベビーカーで思い出すのは、昨年5月にある公園内で開かれたリレーマラソンというのに仲間と出場したときのこと。ファミリーでも出場可だったのですが、3輪のバギーに赤ん坊を乗せて夫婦で押して走ったランナーがいて、みんなの大声援を受けていました。1周2kmをやっとの思いで走りきった私よりもスピードが速く、何とも頼もしく、またほほえましい光景でした。ちなみに私の日頃のウオーキング兼ジョギングコースは近所の河川敷で、その川には魚がいて野鳥がいますが、ずっと以前にYちゃんをベビーカーに乗せて連れて行ったときのこと。自転車が河川敷に乗り入れてきて歩行者やランナーの邪魔にならないよう、入り口に横長のステンレス棒の柵が互い違いに設置されていて、自転車だけでなくベビーカーも入れなくて困ったことがあります。交通機関にベビーカーごと乗れるなど、子育てにやさしい社会になりつつありますが、さらに細かいところにも気配りをして、子育て家庭(とその関係者?)の応援をしていただきたいものです。