お祭り

  息子一家が暮らす都下のK市は、駅前から続く広く真っ直ぐに伸びた道路沿いに、町のシンボルである大学のキャンパスも一体となって、毎年この時期に大きなお祭りが開かれます。この雰囲気を味わうのも兼ねて、久し振りに夫婦で一家を訪問してきました。
  メールで写真は時々送ってもらっていましたが、実際に会うのは8月下旬以来、2ヶ月余りぶりのLちゃん。相変わらず女の子らしい柔らかな優しい面立ちですが、相手をしてくれる大人を目でしっかりと追いかけて、あやすと笑い、お腹が空くと大きな声で泣き出す、とてもメリハリのある子に成長していました。
  地元団体のブースでお祭りの手伝いをしてきたという息子は、そのために前の晩は徹夜で仕事を片づけたという入れ込みよう。子どもの頃からのお祭り好きは変わりません。息子の帰りを待って、みんなで食事。息子の奥さんはプロの音楽家で仕事も再開して忙しいのですが、料理や家事も徹底するカリスマ主婦の一面もあり、有機栽培の食材等にこだわった料理はどれもおいしいものばかりです。
  この町で育った彼女が、本物の材料ばかりを使って造ったコンクリート3階建ての家は、洒落れた洋館の趣は変わりませんが、Lちゃんがいることにより、生活感も出てきて、益々温かい居心地となっていました。この町は都市計画法上の文教地区に指定されており、教育上ふさわしくない店舗や施設がなく、幼稚園から大学まで、国公立や私立の文教施設がたくさんです。そのため、まだ生まれたばかりのLちゃんにどのような教育を受けさせるか、気の早い話題にもしっかりと花が咲いた次第でした。
  この町も緑豊かなのですが、もっと田舎っぽい緑のある我が家へ、年末年始に一家で来てくれることになっており、Lちゃんを、パパも叔母さんもお宮参りをした鎌倉の鶴岡八幡宮などに連れて行きたいなと、楽しみにしています。