ピアノ

  8月に4歳になったYちゃんが9月からピアノを習い始めたそう。習わせたいという話は少し以前に娘から聞いていたので、「それは良いじゃないか。ピアノが必要になってくるだろうから家のを持っていっていいよ」と伝えたところ、「場所をとるから要らない」と断られてしまい、ややがっかりしました。娘の夫の実家もピアノをまだ持っておられますので、同じ事情だったと思いますが、今から30年前頃、息子や娘が子どもだった時代はピアノを習わせるのが流行っていて、そのような家庭にはみなピアノがありました。我が家も妻の実家からプレゼントされるということになり、私の学生時代の友人の妹がプロのチェンバロ&ピアノ奏者でしたので、その紹介でドイツ製のピアノを買いました。それが、子どもがそれぞれに家庭を持って家を出た今も処分することが出来ず、調律も長くしないままにまだ我が家の食堂に鎮座しています。このピアノが孫の代でまた活用できるならこんな嬉しい話はないと思ったのですが、空振りに終わりました。
  それはともかく、正式レッスン開始前に娘がYちゃんを連れて先生(近所の若い女性のよう)の家にご挨拶に行った際のこと。Yちゃんは大変張り切っていて、先生に、「Yちゃんは両手でピアノを弾けるよ!」と言ったそうです。我が家や、パパの実家に行った際に、両手でデタラメに鍵盤を叩いたりしていたので、弾けるつもりでいたのでしょうが、先生も大変な子を引き受けたと思われたことと思います。
  で、レッスンが2回ほど終わったであろう先日、Yちゃんに「ピアノは楽しい?」と聞いたところ、真面目な声で、「ド〜って弾いてるの」との返事。「ド〜、ド〜」とつぶやいてもいます。何のことかと思ったら、最初はまず、5線譜を書いた紙の5線の下にもう一本横線を引き、その上に鉛筆で音符(「ド」)を書いたり、実際にピアノで「ド」のキーを叩いたりだけしている模様です。「じゃ次はレを弾くんだね」と言ったら、娘の話では、次は左手のドをやるとのこと。これでは、Yちゃんの弾く簡単な曲はもとより、音階を聞くのもずっと先の話になりそうです。しかし、音階の仕組みを鍵盤上の実際の音と合わせて理解させていくこの方法は、音楽の基本を学ばせる上で大切なことかもしれません。
  ピアノといえば、Lちゃんのママは名門音大のピアノ科を出てオランダに留学もしていたプロのピアニストで、Lちゃんは生まれる前からずっと、ママの本格的な演奏を聞いて育っているので、素質の点では大いに期待できます。実際、Lちゃんは1歳になったばかりですが、「はとぽっぽ」の歌(だけですが)を覚えて口にしているようです。すごいグランドピアノが家にあるので、環境も抜群です。一方、娘の家では結局、Yちゃんのピアノの練習用にヤマハのキーボードを購入したとのこと。いずれにしても、数年後にはYちゃんやLちゃんのピアノの発表会におじいちゃん、おばあちゃんも招待されるかもしれず、今から楽しみです。
  
※Yちゃんからもらった絵ハガキ
  楽しみといえば、全く予期しなかったことに、Yちゃんが通う幼稚園で、敬老の日におじいちゃん、おばあちゃんにお便りを書く催しがあったらしく、Yちゃんから絵はがきが送られてきました。我々にとって、生まれて初めての敬老祝いです。額に入れて飾りたいほどの喜びでした。