元気なKくん

   7月の終わりの週に、娘がYちゃんとKくんと一緒に我が家に里帰りをしてきました。YちゃんがこちらのYMCAの夏季キャンプ(三浦半島の海で泳いだり、カヤックに乗ったり、キャンプファイヤーをしたりなど、楽しいプログラムがいっぱい)に参加することになったためです。パパはちょうどその週に地方への出張があるため、自宅から我が家への車の送迎だけをやってくれました。Yちゃんが2泊3日のキャンプに行っている間は、Kくんが我が家の主役。いつもは活発なお姉ちゃんの陰に隠れて準主役的な感じになっていただけに、Kくんとたっぷりと向き合え、Kくんの個性を十二分に観察できる機会となりました。
  まず、Kくんはいつもおっとりとニコニコして、そこが男の子らしいとこれまでは思っていたのですが、結構泣くこともある子だということに気がつきました。その典型が風呂に入るとき。私が抱っこして入れると、必ず大泣きします。落とさないように最大限に気をつけてそっと抱っこし、ぬるめのお湯にし、目に水が入らないように気をつけて、等々、風呂を嫌がる要素を排除し、あれこれあやしながら入るのですが、入浴の間中、泣き続けています。パパやママが入れるときも泣くそうですから、仕方ありません。それでも、風呂から上がると、ケロッとしてニコニコしていますから、尾は引きません。このほか、旺盛な食欲なので、席に着いているのに食事開始が遅れたりすると、泣いて抗議することもあります。
  考えてみたら、乳幼児は泣いて意思表示をすることは多々ありますし、Kくんの月齢(1歳2か月)からいっても当然の行動です。次いで目立つのは、歩く素振りがまったくないこと。姉のYちゃんは1歳の誕生日を過ぎてすぐの頃から歩いていましたが、Kくんは何かに掴まって立つことはできても、すぐにまたその場にお尻をつけてしまいます。移動手段はもっぱら高速ハイハイ。これで十分に用が足りているようで、家の中をこまめにあちこちハイハイして廻ります。
  
  その中で一番好きな場所が、おばあちゃんが立ち働いている台所。流しに向かっているおばあちゃんの背後にある食器等の入った引き出しを開けてその中のものを外に出すのが大好きです。そこには箸類や洋食用のフォークやナイフなど、危ないものがいっぱいありますので、「ダメダメ」と言いながら、その都度安全な場所に連れてくるのですが、油断するとまたそっちの方に移動してしまいます。マーフィーの法則ではありませんが、こうならないでもらいたいなという方向に物事は進みがちなもので、台所以外のハイハイ先でも、庭に面した網戸にもたれかかったり、テレビの置き台の中の埃にまみれた機器やコード類を触ったり、電話機を触ってツーツーという音を出したりするので、いっときも目が離せません。
  こちらが一番安心して見ておられるのは、童謡が流れる電子絵本で遊んでいるとき。私は電子音はあまり好きではありませんが、自分が好きな曲のタッチ場所を覚えているようで、特定の曲をしばしば掛けます。ボール遊びも好きで、ゴムボールを転がしてやると、それをつまんでこちらに投げようとしますが、どういう訳か本人の後ろに転がっていくときもあります。かまってあげれば、いつまでもやりたがります。
  気管支が少し弱くてゼーゼー言ったり熱を出したりすることもあるようですが、我が家に来ていたときには元気いっぱい。体格も良く、良く動き回る、頼もしい男の子でした。まだ明確に「おじいちゃん」とか「おばあちゃん」とかの発語はなく、もっぱら喃語の世界ですが、娘に言わせると、結構、意味のある単語を発している様子です。とにかく、Kくんも、息子のところのLちゃんも、私たち夫婦と一緒に動物園や水族館などに遊びに行けるようになるのが待ち遠しい限りです。
  Yちゃんが真っ黒に日焼けしてキャンプから帰ってきた翌日、娘一家は車で自宅に戻り、我が家はまた寂しくなりました。次ぎにまた孫たちに会えるのは8月の中旬です。