Yちゃんの夏休み

 夏休みもあと2日。この春小学校に入学したYちゃんが、旧盆の前後に我が家に遊びに来てくれましたが、そのとき垣間見た、Yちゃんの成長ぶりです。以下のような点に、小学校に上がってからの急速な成長ぶりを感じました。
①独立心が出てきたこと  我が家に来る前に4日間、後に4日間と、都合8日間を山と海のキャンプそれぞれに一人で参加してきましたが、少しも寂しがらず、初めてのお友達やリーダーと楽しく過ごし、元気に帰ってきました。
②漢字の読み書きができるようになったこと  子ども向けの本や映画の字幕に漢字が交じっていてもすらすらと読め、一部は書けるようにもなっているのにびっくりしました。小学校で簡単な漢字の読み書きを習っているのと、本好きのため、漢字にルビを振ってある本を手当たり次第に読んでいるうちに、ルビがなくとも読めるようになったようです。  
③パソコン操作ができるようになったこと  これは心配な一面もあるのですが、我が家のパソコンや私のiPadのスイッチを勝手に入れて、ユーチューブで自分の好きな漫画を見たり、弟にアンパンマンを見せたりしていました。また、これにはさらにびっくりしたのですが、アップルTVで「メリーポピンズ」を観せた晩のことです。とても楽しいディズニー映画に興奮して布団に入ってもなかなか寝付けなかったYちゃんが、弟のKくんを寝かしつけるために添い寝をしていた私に、「おじいちゃん、メリーポピンズの魔法は今でも使えるの?」と聞いてきたので、「うん、あれは50年前のお話だからメリーポピンズはもういないけれど、魔法はジェーンとマイケル(映画の中の子ども)が引き継いでまだやっているはずだよ」といい加減に答えたところ、すっかり気になったYちゃん。いつの間にか起き上がって階下のパソコンのところに行き、ヤフーの検索で「メリーポピンズの魔法」と入れてその画面を出したのでした。お陰で私の嘘がばれてしまい、魔法使いの後継者を探せなかったYちゃんをがっかりさせてしまいました。魔法を使える人の存在を信じる一方で、インターネットでそれを確かめたいという気持ち。7歳になったばかりの現代っ子の心を大切にしながら、どう対応すればよいのか、難しい課題だと思いました。

④俳句?を作るようになったこと  私の机で白紙にサインペンで何やら書いていたYちゃん。やおら「俳句を作った!」と、その紙を見せてくれました。Yちゃんの俳句第1作は、「あるまちの しあわせそうな ひとびとだ」というもの。季語がありませんが、五七五にはなっています。「すごい、すごい、Yちゃんは俳句が作れるんだね!」とみんなで大げさに褒めてあげると、続いてYちゃんが書いた第2作は、「あのむらに しあわせのおうじ すんでいる」というもの。これも「幸せ」という言葉が入っていて、何やら、「山のあなたの空遠く 幸い住むと人のいう」というカール・ブッセの詩を思い出させます。この後は私の提案で、みんなで俳句を作ることになり、私、妻、娘、Yちゃんの順に5巡くらい、1句ずつ名作(迷作)を披露し合って、結構盛り上がりました。それにしても、Yちゃんがどこで俳句に興味を持つようになったのか、娘もよく知らないようでした。