Yちゃんの滞在

  一番上の孫のYちゃん(小2)が、親元を離れ、一人で我が家に5泊6日の滞在をしました。下の子のお産の時に娘がYちゃんを連れて里帰りし、1ヶ月以上いたことはありますが、Yちゃん一人での滞在ということではこれまでの最長記録です。滞在理由は、こちらのYMCAの夏休み短期体操教室に通うため。
  この間の我が家でのYちゃんの日課は、朝8時頃に起床して朝食の後に公文の算数と国語のドリルを決められた量こなしてから前日の日記を書くことと、午後の体操教室に通うことだけが必須で、そのほかの時間は自由。この自由な時間に何をさせるかが夫婦の課題でした。
  あちこち外に連れ出すには時間が中途半端だし、なにしろこの夏は、外に出たくなくなるような猛暑です。そこで妻は、庭にビニールのプールを出し、一人だけでは寂しいので、近所の子どもY君(小1)とMちゃん(3歳)のママに連絡をして、この兄妹を招き、3人で入らせていたそう。お昼も一緒に食べて兄妹が帰った後、午後は車で体操教室に連れて行き、Yちゃんが他の子と一緒にマットや跳び箱、平均台、鉄棒などを教わるのを見ながら、子どもたちの技が決まったときには手を叩いて声援を送っていたそうです。
  で、私の出番ですが、出勤していた最初の3日間の帰宅後の夜と、休日だった最後の2日間の空いた時間は、囲碁、将棋、オセロの相手をたっぷりさせられました。特に将棋は、前述の近所の子のY君が覚えたてということもあり、私に教えてもらおうとやって来るものですから、二人の小学生に対戦させながら私が一手ずつアドバイスをするという形で特訓。二人とも急速に上達したように思います。
  現時点でのYちゃんの実力は、将棋はY君よりも先行している分強いが、Y君は羽生名人監修の小学生用の入門書を買って貰って読んでおり、いろいろな「作戦」を考えたりもするので、そのうち逆転の可能性あり。オセロは、まず4隅を取る技をパパに教わって身につけたため、Y君と私(!)よりも強い。囲碁は、私が買ってあげた入門書やサマースクールの囲碁教室(アマ6段の方が教えてくれたそうです)で学んで5つのルール等を覚え、九路盤でなんとか勝負らしきものが出来るようになったというところです。
  今どきの子どもですから、この先、さまざまな体験をしていくことと思いますが、小学2年生の夏休み、おじいちゃんから囲碁と将棋の基礎を教わったことも覚えていてくれれば幸いです。
  ところで、この滞在中、Yちゃんの新たな成長を感じました。それは、「おじいちゃんは戦争が終わったときは何歳だった?」などと、戦争の話をしきりに聞きたがることです。私がYMCAに連れて行った日には、体操教室が始まるのを待つ間、図書コーナーで「広島の原爆」や「カンボジアの地雷」に関する絵本を引っ張り出してきて夢中で読んでいました。
  既に社会科でそのようなことを教わっているのか、あるいは現在、集団的自衛権関連法案の問題がテレビニュース等で取り上げられているためなのかは分かりませんが、「戦争は絶対にやってはいけないことだよ」と言うのがやっとでした。現下の国際情勢の中では日本の主権を侵害してくる国もあり、2度と戦争を起こしてはならないという大前提の中でどう対処していけばよいのか、とても難しい問題ですが、この子たちが大人になる頃には、すべての国の人たちが英知を出し合い、国家間の争いを無くして恒久平和を実現してもらいたいものです。
  Yちゃんは、自宅に戻った翌々日から、パパの永年勤続のリフレッシュ休暇に合わせて、家族でフィリッピンの英語学校に2週間の短期留学中です。きっと最初に英語で自己紹介をさせられる?との想定で、我が家にいたときに私の妻から英語での自己紹介の特訓を受けていましたが、果たしてその披露の機会があったか、あるいは無事に上手くそれができたかどうかなど、帰国したら聞きたいものです。
  この英語学校には日本以外の国からも英語を学びに来ている人たちがいるとのことなので、そのような機会を通してもお互いに友だちになり、相互理解も進んだら、国民レベルでの友好平和が築いていけるのではないかと思います。