孫たちの近況

 夏休みも終わって新学期が始まりました。夏休み中の孫たちとの交流を元に、子どもたちそれぞれの成長ぶりを記録しておきたいと思います。
Kくん(4歳)
 この1年間ほどは、会う度に「ウルトラマン○○!」と、ウルトラマンの格好を真似たり、ウルトラマンの絵本を読んだり、塗り絵をしたりと、ウルトラマン一色だったのですが、最近は少し他のことにも関心が向きつつあるように感じました。夏休み序盤頃に家族で我が家に泊まりに来たときに「回り将棋」を教えたところ、すっかりのめり込み、何度もやらされることに。将棋盤の上で金の駒4枚を振って出た数分だけ進むのですが、勝ち負けよりも自分も参加できることが嬉しくて無欲で駒を振るのが良かったのか、盤の外に駒がこぼれたり、盤上で駒が重なる(いずれも失格)ことも少なく、結構、勝ちを収めました。
 8月にはパパのリフレッシュ休暇に合わせて、家族で2週間、フィリッピンの英語学校に短期留学。マンツーマン授業が売りの学校のため、Kくんにも1人前に専任の先生が付いて英語の勉強をしたようですが、その成果は不明。それよりも、最年少の留学生として、学校中の人気を集めたようで、同校のホームページ等に写真や動画入りでたくさん紹介される結果となりました。学校の宣伝に利用された感もややありますが、インターネットで可愛いKくんの顔をいつでも見られるようになったのは我々夫婦にもラッキーでした。
Lちゃん(5歳)
 息子夫婦の一人娘のLちゃんの夏は、昨年から大変多忙になりました。というのが、ママが主宰するピアノ教室の発表会に出演するようになったから。5歳になった今年は、年齢順で二番目に出演し、難しい曲を一人で見事に演奏できたそうです。私は仕事の都合で行けなかったのですが、花束を持って駆けつけた妻がとても喜んでいました。
 誕生日がピアノの発表会の直前であったことと、毎年お誕生会に参加してくれるママ方のおばあちゃんやママのお姉さん夫婦がヨーロッパ旅行に行っていたこともあり、今年のLちゃんのお誕生会は、みんながゆっくり集まることができる8月中旬にずらして開かれました。これには私も参加、久しぶりにLちゃんに会うことができました。
 Lちゃんも大張きりで、発表会に来られなかったおじいちゃんのためにと、まずはレッスン室に案内し、ピアノに向かって当日演奏した曲の披露。中田喜直作曲の「ひとりぼっち」とギロック作曲の「インディアンの踊り」という曲でしたが、素人の私にもLちゃんの上達ぶりがよく分かりました。タッチの力強さがあり、音域が結構広いのですが、小さな手のひらをいっぱいに広げてなめらかに弾いています。何より、すべて暗譜で弾いているのに感心しました。
 みんなでごちそうを食べ、バースデーケーキも食べた後は、幼稚園で毎日、ネイティブの先生に習っているという英語の発音を披露したり、折り紙で手裏剣や三方などを折ってくれたり。力をいっぱい入れて折り目をきちんと付けるので、折り紙の出来映えが良いのに感心しました。お誕生祝いに私が買っていったオセロもしましたが、すぐにルールを覚え、上達も早そうです。
Yちゃん(小2) 
孫3人の最年長のYちゃんは、身長が130センチを越えました。相変わらず元気いっぱいで、上述した家族4人でのフィリッピン短期語学留学でも一番張り切っていたそうです。学校のホームページに宣伝も兼ねて?Yちゃんの個人レッスン風景が出ていましたが、笑ったのは、アイスクリーム屋さんにアイスクリームを買いに行った時のやりとりで、アイスの種類を選び価格を聞いて、代金の9ペソをフィリッピンの紙幣で払うところまでは英語でスムーズにやっていて感心したのですが、その後いきなり、「おつりプリーズ」と日本語混じりでやったこと。チャンポン英語でも通じていたようでしたが・・・
 卒業式の日がちょうど8歳の誕生日で、卒業パーティでは、100人近くの人が一緒にお祝いしてくれたそうです。舞台の真ん中で、高校生をバックにダンスを踊っている風景もありましたが、Yちゃんの物怖じしない態度に感心しました。
 帰国して1週間も経たないうちに今度は国内での「イングリッシュアドベンチャーキャンプ」というのに参加。急に冷え込んだ気候のなかアウトドア活動をして元気に帰ってきたそうですが、なかなか体力も付いたものです。
Wちゃん(中2)
 去年の秋以来、時々遊びに来てくれる児童養護施設のWちゃんが、この夏休みは2泊3日で来てくれました。ブラスバンドのコンクールやバレーボール大会参加のための練習等で多忙な中、なんとか日程を調整しての我が家訪問です。
 最近はメールのやりとりをしていましたので、様子は大体分かっていたのですが、やはりまず、「通知表はどうだった?」などと聞いてしまいました。1年の1学期は数学と英語が5だったということで感心していたのですが、「少し下がりました」とのこと。進学を希望している高校が少し偏差値の高いところなので、「頑張ろうね」と励ましました。英語の特訓をしようと妻が張り切っていましたが、数学の宿題がたくさんということで、滞在中は空き時間に数学のドリルばかりをやっていました。
 Wちゃんが我が家に来て最大の楽しみは、アップルテレビで好きな映画を観られること。最初の晩は、遅くまでたっぷり観ていました。
 2日目は、私と一緒に菓子パン作り。小麦粉の調合等だけを私がやった後は、生地を捏ねるのも膨らますのも機械でやるので、Wちゃんは生地を伸ばして菓子の材料をまぶして成型したり、オーブンで焼き上がった菓子パンが冷えてからアイシングを掛けたりなど、主要なところを張り切ってやっていました。
 夜は、3人で駅ビルの寿司屋で夕食。その後はお洋服を探してウインドウショッピングをしましたが、気に入ったものがなく、代わりに、犬の絵のジクソーパズルが欲しいというので買ってあげました。Wちゃんは犬が大好きだそうで、以前から私の家で犬を飼ってくれればと期待している風があります。
 3日目は、妻が都合が付かなかったので、私と二人で江ノ島の水族館に行きました。月曜日でしたが、夏休み中ということもあり、大勢の親子連れでごった返していてあまりじっくりと観察は出来ませんでしたが、イルカショーが楽しみというので、早めに会場で席を確保。Wちゃんに席を選ばせたら、真ん中辺りの前から2列目の席へ。会場アナウンスで「ショーが始まると前のほう4列目までは水が掛かりますのでご承知ください」と再々注意があり、特に2列目までは席が赤色で注意を促しています。「もっと後ろに座ろう」と言っても、「ここがいいです」と動きません。案の定、高く飛び上がった巨大なイルカが、水面にまっすぐ落ちてくる場合は良いのですが、少しでも斜めに着水するともの凄い水しぶきが客席にまで掛かります。Wちゃんは、「キャーキャー」言いながら、水が掛かっても平気で、それが楽しい様子。
 このように楽しいひとときもありましたが、今回の2泊3日の滞在で少し気になったのは、Wちゃんが時々寂しそうな表情を見せるようになったことです。正月や春休みに私の孫たちやそのパパやママたちと交流していたときには本当に嬉しそうにしていたのですが、今回はお互いの日程の都合が付かなかったので、娘や息子の一家とも一緒にならず、我々夫婦だけが相手をしました。それがつまらなかったのか、夏休みの疲れなど、体調が悪かったのか、思春期の入り口であれこれ思うことが出てきたのか、原因がよく分かりません。また元気なWちゃんの顔が見られるよう、学園の職員の方とも相談したいと思っています。
Y君(小1)
 Y君とは、我が家の近くに住む少年。勤務地は違いますが、彼のパパが私の娘の夫と同じ会社ということもあり、私の妻がその一家と知り合いになり、数年前から付き合っています。妹もおり、孫のYちゃん、Kくん姉弟とお互いに年が近いことから、娘一家が我が家に来る度に子ども同士一緒に遊んでいます。
 そのY君が、ある日突然、「おじいちゃんと将棋がやりたい」と一人で遊びに来たそうですが、たまたま私は出かけていて不在。夏休みの序盤に孫のYちゃんが遊びに来た際、一緒に将棋を教えてやり、とても熱心だったのですが、その後、羽生善治名人の入門書を読んで、ますます将棋をしたくなったようです。
 というわけで、私が都合が付く日を教えてあげたら、早速その日にまた一人でやってきました。飛車、角を落として相手になってあげましたが、わずか1ヶ月ほどでなかなかに上達。3回やって、1回勝たしてあげましたが、あと数年もしたら私と互角の勝負が出来るようになるかもしれません。囲碁も覚えたいと言っていますので、大いに楽しみ。老後の楽しみの相手が、意外に身近なところにいました。