子ども囲碁・将棋教室

  今年の初め頃から、ボランティアとして、地域の子どもを対象とした「子ども囲碁・将棋教室」を始めました。年長の園児から小学6年生までを対象とし、隔週の日曜日の午前、9時から10時半が囲碁教室、10時半から正午が将棋教室として、自宅の居間で教えています。
  このようなことを始めたのにはいろいろと理由があります。
①まず、最近の子どもに日本の伝統文化である囲碁、将棋を覚えてもらいたいという純粋な願望。頭を使う、集中力が身につくなど、一部で人気が出ているようですが、身近なところで教える大人も少なく、覚える機会が無い子どもがほとんどのように感じていました。
②次に、地域の子どもの居場所づくり。子どもたちがこの教室に来て、囲碁、将棋を習うだけでなく、打ち解けて何でも話してくれるようになり、地域でのオアシスのようになればと思いました。また、この近所には共働き家庭も多いようなので、私が子どもを預かっている間、両親が少しでも息抜きになればとも思いました。
③実はこれも大きな理由の一つなのですが、私の囲碁、将棋相手の確保。習いに来る子どもの身内や知り合いに囲碁、将棋が好きな大人がいれば、最初は教室を手伝ってもらうという口実で出入りしてもらい、次の段階では教室以外の時間に大人同士、対局し合うという狙いです。子ども自身が強くなり、対等な相手になってくれるかもしれません。

  教室の案内チラシを作り、近所の小学生のいる家庭に渡し、適当な配布をお願いしましたが、今のところ参加してくれているのは小二のYくんとその妹で保育園年少のMちゃんのたった2人だけ。2人は熱心に通ってくれています。本当は同棋力くらいの子ども同士を対局させ、横からアドバイスをする形の方が教えやすいので、もっと参加者を増やすよう、玄関先に看板を出したり、児童館などにチラシを貼らせてもらうなどしようとも思ったのですが、まだ留保しています。
  というのは、私がまだ働いているため、週末といえど結構忙しかったり(当初は毎週日曜日に開催していたのですが、その後、隔週に変更しました)、まったく初心の子どもに一から教えていくノウハウをもう少し確立していく必要があるからです。囲碁は「ヒカルの碁」、将棋は羽生善治名人監修の子ども向け解説書などを参考にしていますが、自分なりのカリキュラムを組み立てるのにはもう少し時間がかかります。
  しかし、上記の意義や目的を考えても、「子ども囲碁・将棋教室」を本格的に開催していくのはとてもやりがいがあること。囲碁の初段だけでなく、将棋の段位を取ったのも教室の指導者としてご父母の信頼を得るために役に立ったと思っています。また、教室オープンの話を聞いて、仕事関係の知人が足付き碁盤と碁石等のセットを譲ってくれたりと、周囲の期待と協力もあります。
  完全引退した後は、我が家の居間が子どもで溢れるくらいに生徒が増え、大人も交えてみんなで囲碁、将棋を気楽に楽しめる場にしたいというのが、目下の夢です。