「電動自転車ツーリング」 ③鎌倉周遊編

  2月に入った途端に風邪を引いてしまいましたが、小康状態になったので、建国記念の日に電動自転車”ビビママ”(パナソニック「ビビチャージ」という機種のママチャリなので、今後、こう呼ぶことにしました)に乗って横浜のお隣、鎌倉までツーリング(とは大げさですが・・・)に行ってきました。購入後初のロングライド、往復32km走りましたが、このくらい走って初めて分かったこともいろいろありました。以下、思いつくままに書いておきます。
(結構運動になる) 当たり前の話ですが、電動自転車であっても、下り坂以外、ペダルを漕がないと動きません。で、家の周辺を走る程度では特段何も感じていなかったのですが、5km、10kmと、鎌倉までひたすらペダルをこぎ続けているうちに、太ももに軽い疲労を感じるようになりました。”ビビママ”は車重が27kgもあるので、漕ぐのにも結構力が要ります。ウオーキングやジョギングではそれほど太ももは使いませんので、自転車漕ぎが新たな脚力強化トレーニングになる。ときどき行わなくてはと、決意した次第です。
(歩道よりも車道のほうが快適) 横浜から鎌倉までの道は熟知していましたが、自転車で走ったのは初めて。そこで感じたのが、歩道走行の問題点です。特に大船から北鎌倉を経て鎌倉に至る間の歩道の狭さと段差の多さには閉口しました。歩行者とすれ違えなかったり、追い抜けなかったり。パンパンに空気の入ったタイヤ(バイク店で納車の時から)で歩道に乗ったり降りたりするたびに、たとえ2,3センチの段差であっても、その都度身体に軽い衝撃を感じたり、路面が凸凹の歩道があったり、など。ついには、民家側に寄り過ぎて、そこのブロック塀でハンドルのグリップの先端を擦ってしまいました。
  このようなことから、歩道走行をあきらめ、車道に降りて左端を走ったところ、アスファルトの路面が段差もなくずっとどこまでも続いて、全く快適でした。車が何台も追い越して行きますが、大体1メートルくらいの間隔を空けて避けていってくれます。車道を走るのは怖いとずっと思っていましたが、車からの視認性が良い晴天の昼間なら、むしろ車道のほうが安心かもしれないと思った次第でした。国道1号線や134号線など、大きな道路は歩道も広いので歩道を走る、その他の道路は車道の左端を車体をふらつかせないように用心しながら走る、というマイルールを早速に決めました。
(バックミラー) 車道を走っていると、やはり気になるのは後ろから来る車です。オートバイのようにバックミラーが付いていれば、それが確認できるのにと、最初は思っていました。しかし、先日読んだ自転車の本に、時々後ろを振り返りながら乗ることが、後ろの車に自転車の存在を気づかせ、避けてくれることにもつながるとありましたし、オートバイのようにスピードが出ないので、後ろを振り向いても危なくはありません。また、今回、他の自転車を観察しても、バックミラーを付けているのは皆無でした。バックミラーを付けていたら自転車カバーも掛けられないしと、早々この件には結論を出した次第です。
(お尻が痛い) ロードバイクの薄っぺらくて固いサドルと違って、”ビビママ”のサドルは厚みもあるし柔らかいのでと安心していたのですが、長距離を走っているうちにお尻がとても痛くなってきました。やはり、広くて厚みも全然違うオートバイのシートとは大きな差があります。我慢できない痛さでもないのですが、何らか対策を立てたい。サドルの上に厚いカバーを被せることが考えられます(そんなものを売っているかどうかは不明)が、インターネットを見ていたら、ロードバイク用のズボンには、お尻の部分に厚みを付けたのがあるようです。
(遅い) この日の鎌倉は祝日で人も車もたくさん出ていましたので、混み合う歩道を避けて車道に出て、さらに渋滞で動かない車の列の脇はすり抜けて(これはオートバイ時代から得意なところ)、比較的に自転車の優位性が生かされた走りはしました。しかし、その自転車の中では、やはり電動は遅いと痛感したのが今回のツーリングの結果です。ママチャリや子ども自転車で来ている家族連れやシニアも多かったのですが、それ以上に多いのがサイクリングウエアに身を包み、流線型のヘルメット、サングラスのロードバイク族。彼らにどんどん抜かされてしまいました。
  その理由は明白で、まずは年齢差! 次に車体の重さ。電動自転車は一般的に車重が20kg以上と重たいのですが、特に回生充電バッテリーを付けた我が”ビビママ”は27kgもあります。一方、高級なロードバイクにはアルミやカーボンを使って総重量が7、8kg位しかないのもあるようです。その差はなんと3、4倍。しかも、我が”ビビママ”は3段変速しかないのに、よく分かりませんがロードバイクでは10段どころか20段くらいに変速できるのもあるようです。これだと急な坂道でも電動自転車並みの力で登れるのかもしれません。 愛車”ビビママ” 由比ヶ浜海岸で 
(楽しさ) 今回、鎌倉の社寺をいくつか訪れつつ、鎌倉の海岸に出て湘南の海を眺めて帰るというコースを考えていたのですが、どこも観光客でいっぱい。社寺詣でには平日のゆったりした時にまた来ようと思い直し、鶴岡八幡宮から若宮大路に出て由比ヶ浜海岸に直行しました。名物の段葛は何らか手入れをしているらしく、両側を工事囲い中でした。
  由比ヶ浜では、駐輪場は既に半分くらい埋まっていました。広い海岸にはファミリーやカップルなど多くの人がシートを広げて座ったり、ボール遊びなどをしています。海のほうでは色とりどりのヨットが波間に浮かんだり静かに走ったり。陽光で波が輝いています。いつ来ても湘南の海は明るくて穏やかです。私も海岸に座って半時間ほどぼんやりと過ごしてから帰途に着きましたが、お蔭で、とても心が癒やされた気がします。

  以上、”ビビママ”での初のツーリング。どうも年甲斐もなくロードバイクに関心が向かったツーリングのような感がしないでもないのですが、そこは分別のある大人。しばらくは”ビビママ”で自転車のある生活を定着させた後、いずれはこれを妻専用の自転車にし、次のような自転車がもしあったなら、自分用に買い替えようと思っています。私が描く理想の自転車とは、次のようなものです。
 車重 10kg以下、軽ければ軽いほど良い。(故に電動自転車は避ける)
 ハンドル T字型ハンドル程度 (ドロップハンドル不可)
 変速機 扱いがシンプルで、かつ、急坂をシニアでも登れるギアを装着したもの
 サドル 長距離でもお尻が痛くならない厚みを持つもの
 タイヤ スピードが出る一方、雨天走行にも優れ、かつ、パンクしにくいもの
 デザイン スポーティで、かつ、シニアにも似合うような落ち着きのあるもの
 サイズ 26インチ (27インチや小径車はそれぞれ問題あり)
 折りたたみ 輪行袋に入れて車にも積めるように、折りたためるもの
 その他 軽い前カゴ、前後輪泥よけ、LED前照灯・尾灯を装着したもの
 価格 15万円以下