「電動自転車ツーリング」 ①購入・初回走行編

  最近、電動自転車をゲットしました!
  私の数少ない道楽の一つとして、1150CCのBMW車から400CCのホンダ車に乗り換えてまで未練たらしく続けてきたオートバイ。そのオートバイを売ったお金で買った次第です。(4年半も乗ったCB400ですが、ときどきメンテナンスをしてもらっていたバイク屋さんが期待以上の値で引き取ってくれ、売却代金で電動自転車のほか、大型冷蔵庫の買い換えまでできました!)
  オートバイから電動自転車への乗り換えというのは、以前から密かに考えていたことでした。70歳という、世間的にはオートバイには向かない年となり、実際、自分でも少しもてあまし気味になって、最近ではバッテリー上がりを防ぐためにたまに乗るといった状況になっていました。とはいえオートバイに乗るときに感じる「心身の解放感」を、今後はどうするかと考えたとき、いまさらロードバイクと言われる若者向きの自転車は恥ずかしいし、脚力等も無い。あれこれ悩んでいたときにふとひらめいたのが、電動自転車です。状況は大きく変わるけれど、今後はこれで2輪ライフを継続しようと決めていました。
 上記のバイク屋さんはオートバイのほか電動自転車も扱っていましたので、店主にいろいろと相談。親身に相談に乗ってくれ、「できる限り航続距離が長いのが欲しい」という希望に応えて選んでくれたのがパナソニックの「ビビチャージ」という、回生充電機能付きの機種でした。価格は他社も含めた一般的な機種のほぼ1.5倍ほどしますが、電動アシストを使わないで走っているときやブレーキを掛けるときに自ら充電をするという機能を持っているため、航続距離はダントツです。カタログには、最長約180km走行可能と書いてあります。
  近所での買い物などに使うのではなく(運動のためにも、それは当然歩きます)、電動自転車を車の代わりに使って渋滞や駐車場などの面倒くささを回避したり、電車代の節約等につなげたり、さらにはオートバイツーリングに近いことをしてみたいという、私のニーズにピッタリの航続距離を持つ機種です。正月明けに店に行って即決。2週間後の1月下旬にめでたく納車となりました。
  納車当日は、これまで妻が使っていたポンコツ自転車のタイヤに空気を入れ、車体に油を差し、それに跨がって店まで行きました。実は私は、この20年間ほどは自転車に乗っておらず、重たいオートバイばかりだったために、あまりの軽さに思わずヨタヨタ。それでもすぐに勘を取り戻し、アップダウンのある道路を約10分。ギコギコ漕いで店にたどり着きました。
  諸手続をし、新車の操作方法を教えてもらい、店の方たちに見送られながら、生まれて初めての電動自転車に跨がって我が家まで帰ってきました。「電源ボタンを押す」「スタート時にペダルを強く踏み込み過ぎない」など、教わったとおりに乗り出し、電動アシストのスイッチは「オートマチック」に入れ、3速あるギアは真ん中の2速にして走ってきましたが、とにかく楽。所要時間は往きの半分の約5分でした。操作も全く簡単です。
 すっかりうれしくなって、その日の午後は早速に、駅近くの繁華街や日頃は車で行くホームセンターまで、電動自転車で行ってみました。改めて思ったのは、電動も含む自転車の簡便さ。車に交じって常時車道を走らなければならないオートバイと違って、歩道を走ることもできる自転車のありがたさを強く感じました。交通事故の危険性が大きく異なります。
  道路交通法上、自転車は軽車両なので、本来は車道の左端を走行しなければならないのですが、「路上駐車車輌が多くてそれを避けたり、車道の交通量が著しく多いなど、安全上やむを得ない場合」はその例外となっています。多くの自転車は通常はその規定で救われているのでしょうが、バイク店主曰くでは「運転者が子どもや70歳以上の時」は常時OKなのだとか。70歳以上は自転車で大っぴらに歩道を走っても良いことを知って、かなり気が楽になりました。
  ただ、それでも、歩道はあくまでも歩行者のもの。絶対に歩行者にぶつけたりしないようにと、緊張感を持ってゆっくりと流す感覚がまた気持ち良いものです。人がいない歩道や歩道のない道路ではそれなりのスピードを出しますので、総合するとやはり自転車での移動は断然早い。おまけに電動では力も要らないので、安全で効率的で快適な、これ以上の移動手段はないように感じました。