気になる話し方

  先日、昔の職場の仲間と飲んでいたら、若い女性を中心に語尾を上げる話し方が広がっていることが話題となりました。「○○がぁ↑」「○○でぇ↑」「○○にぃ↑」などの話し方です。このような話し方をされるのがどうも苦手で、何とかならないものかと、おじさん一同でぼやくことしきりでした。
  確かに、「ら抜き言葉」や「省略語」、「マジ」「ヤバ」「チョー」等の若者言葉など、日本語の文法や用語の乱れのほかに、イントネーションやリズムといった日本語の話し方も乱れてきているのが、最近の実態です。美しい日本語を守るためには話し方も含めて問題にするべきで、時代に応じて日本語も日本語の話し方も変わっていくものだなどと、あきらめてはいけないという点で一致しました。
  しかし、一体何が原因で語尾を上げて話す人が増えてきたのかよく分かりませんし、どのようにしたらそのような話し方をしないようにできるかは難しい問題です。

  そのような話し方をする人に対しては、そのままオウム返しのように自分も語尾を上げた話し方をして、その異常さを相手に気づかせて効果を挙げたという仲間もいましたが、恥ずかしくてなかなかそんな真似はできません。
  某FM放送で、毎週一人ずつ、女子プロゴルファーが出てきてトークをする番組があるのだが、出てくる女子プロゴルファーが見事なほど全員、語尾を上げて話すよ、という報告もありました。
  語尾を上げる話し方には、甘えや押しつけがましさなどが感じられ、少なくとも大人の女性という落ち着きや知性が感じられないというのがみんなの意見でしたが、女子プロゴルファーの皆さんに知性が無いというのは失礼ですし、おそらくこの人たちは、勝負の世界に生きているので、自分を鼓舞する気持ちが語尾の強めに込められているのかもしれません。
  幸い私の周りには語尾を上げて話す女性はいませんが、電車の中などでは語尾上げ話法の人たちに時々遭遇します。ただ最近、仲間との話題の後に、毎週観ているNHKTVの趣味の園芸「野菜の時間」で、時々進行役を務める中年女性タレントが語尾を上げて話すことが気になり出しました。このような話し方が中年層にまで広がってきているようです。NHKは、美しい日本語を守り広めるために、率先して役割を果たす必要があるはずですが・・・。
  せめて私にできることとして、孫三人に美しい日本語を受け継いでいってもらうよう、努めたいと思います。